「今はやりたくないからやりません。」と言い切った時どのように感じますか?
頭からの強制が強すぎると「したくないけれど、しなくてはならない」と言う考えがいつも支配します。
これではやる気は出ないし、気分もふさぎ込みがちになります。
こころはいつも曇り空です。
今はしたくないという気持ちにしたがえるかどうか、これで今のあなたの頭の支配の度合いが測れるのではないでしょうか。
「したくない」といいきっても後ろめたさを感じないでいられるなら、こころと頭のバランスがとれているといえます。
「しなければならない」が強すぎると、こころは強制されて後ろに追いやられてしまいます。「したくないからしない」といえる状態にまでこころを解放しておきたいものです。
しかし、そうはいってもどうやってこころと頭のバランスを取ればいいのかわからない。
「したくない」なんて言葉にしたがっていたら、まとまった仕事など出来ない。
というように心配される方もいらっしゃるでしょう。
そう思うことは健全なことだと思います。
そこでこういう風に考えてはどうでしょうか。
------
たとえばあなたは今、ある程度大きな目標なりプロジェクトを抱えています。
規模としては、数ヶ月とか1年かかる目標だとします。
まず最初に、目標を立てる時には、充分にこころの意見を聞いてあげること。
あたまの主導で計画を立てることも出来ますが、充分にこころの訴えを聞いておかないとあとで問題が生じる場合があります。
たとえば、途中で「自分は何でこんなことをやっているのだろう?」という目標自体への疑問が生じるとかです。
それに、そもそも自発的にやりたいと思ったことでないと長続きするものではありませんよね。
次の段階は、行動計画を立てます。
ここでは、ある程度頭の主導でかまわないと思います。
計画を立てる様な処理は、頭の得意とするところだからです。
計画は、漠然としたものでなく、全体を分割しながら短期の計画まで立てていきます。
全体の目標、6ヶ月とか1ヶ月単位の目標、1日で処理することのリストといった具合です。
ここまで出来たら、後は実行です。
実行の段階になったら、計画はいったん忘れましょう。
途中で軌道修正が必要な場合もあるかも知れませんが、出来るだけ計画をあまり意識せずに、途中の進捗のチェックぐらいにとどめます。
計画を立てることの目的は、今に集中できるようにすることにあります。
実行段階では、今ここにある、目の前のことに集中します。
未来の不安や、過去の成果のチェックは、計画自体に吸収される様にしてしまうのです。
計画を立てる作業というのはそんなにおもしろいものでもないし、面倒だとも言えます。しかし、いったん計画を立ててシステム化してしまえば、あとはその都度やることを考えなくて済むようになります。
ここまでくると、「今日はやりたくないからやりません」ということに抵抗が少なくなっているのに気づきませんか。
しっかりと計画を立てたなら、頭のほうも納得していますから、むやみに強制してこなくなります。
あとは、バランスを取りながら実行あるのみです。
自我のこだわりから解放されるために、いったん徹底してこだわってみる。
もうこれで充分と自我が言い出すまでやってから手放すというのも1つの方法でしょう。
要は、自分のこだわりの本質がどこにあるのかを見極めることです。
-----
少し話がそれましたが、最初の話題に戻ります。
頭によってこころが強制されていると、「したくないけれど、しなくてはならない」という考えがいつも重くのしかかってきます。
こころの自発的な働きは抑えつけられてしまいます。
いつもこころがスッキリしないで、自発的なやる気もなりを潜めます。
このような状態が続くと、どこかでこころが悲鳴を上げて計画は破綻することになります。
一番よくないのは、漠然とした「しなくてはならない」に支配されることです。
自分の「しなくてはならない」の出所をチェックしましょう。
どうしても「しなくてはならない」ことなど実は存在しません。
どこかであなたの頭が作り出したものです。
必要ならば計画を立てることによって、漠然とした強制から具体的な行動レベルに落とし込むようにしましょう。
この文章を書きながら、最近自分の部屋が散らかり放題なのに気づきました。
散らかった部屋にいると、見るたびに「かたづけなければ」と思いつつそのままにしてしまう。
「ねばならない」を放置すると増殖します。
手に負えなくなる前にかたづけてしまいましょう。
空っぽにしてやってこそ部屋の役割をはたし、新しいものが入ってくる余地が出来る。
こころを強制しないと、やる気はどんどん出てくる様になります。
こうなってくれば、「
したくないことはしない」ということもできるし、
今日はやる気が充実しているのでいつもの3倍やろう、といったこともできるようになります。
なによりも、強制されている気分がとれて、自発的で、軽い気持ちで取り組むことが出来ます。
そこからやる気がどんどんでてきます。
汲めどもつきぬ泉のように。
また疲れた時は気兼ねしないで休むことも出来ます。
「
したくないことはしない」と言い切ること、
いつからか出来なくなっていませんか?
気に入っていただけたら応援お願いします ↓↓

テーマ : 心と幸せ
ジャンル : 心と身体