「理想の自己」を手放す
何か本当にやりたいことではない気がする。
自分をそのまま素直に他人に表現した時に、受け入れてもらえるかどうか不安である。
他人がそれを受け入れてくれるかを考えると、足がすくんでしまう。
このような問題を抱える人が増えています。
何をやっても満足感、充足感が持てない。
一見やりたくなるような誘惑はそこら中にあふれているのだが、それに乗っかってもなにか自分のやりたいこととは違うような気がするのです。
その根底にあるのは、自分に対する肯定感の不足と、社会の基準に合わせようとするマニュアル志向です。
私達は、だれでもある程度自分自身を愛する気持ち、肯定する気持ちを持っていますが、どれだけそのままの自分を肯定できるかには、ひとによってかなり差があるでしょう。
「自分は周りの人に望まれてこの世に生まれてきた」
「今のままの私そのままでも他人から愛される資格がある」
こうしたことをどれだけ確信を持って言えるかどうかです。
さまざまな理由から私達はこのような確信を持てなくなってしまいます。
参考:自己否定と取り組む(1)など http://paostao.blog66.fc2.com/blog-entry-106.html
そのとき私達は外に基準を求め、誰でもが受け入れてくれそうなやり方に従うことで、自分の自信の持てない不安感を避けようとします。
自分では本当に満足していないという物足りなさ、それをいつも感じながらも、周りが受け入れるやり方に合わせていれば、何となくごまかせると思ってしまうのです。
それには、社会に対していい人間だと見せられる「理想の自己」というものを作っておく必要が生まれてきます。
これは自分の本当の欲望とは別の所にある作り物であり、また社会に対してそれが受け入れられるかどうかを、たえずチェックしなければならないというやっかいな代物です。
あなたはこのような自分を維持しなければならないとすると、完全主義でなければなりません。
常に他人が受け入れてくれる「理想の自己」から外れないように監視しなければなりません。
本来の自分を表に出さないようにし、しかも作り物の「理想の自己」についても基準から外れないように軌道修正を続けなければなりません。
これでは自発性など出てくる筈はなく、あなたは常に充足感のない生活を送ることになるのです。
「理想の自己」を維持しようとする限り、あなたは片時も安心して本来の自分に帰ることができません。
知識を得ようとするものは、日に日に知識を蓄えようとする
道(TAO)に生きる人は、日に日に失っていくことを目指す。
どんどん無くしていってついには空っぽになった時、そこに無為がある。
何もしないことによって、すべてがなされる。老子 第48章より
「知識を得ようとするものは、日に日に知識を蓄えようとする」
あなたは「理想の自己」を維持するために常に情報を見張っていなければなりません。
あなたはいつ社会の基準から外れてしまうかわからないからです。
完全主義になって、片時も油断しないで新しい情報を取り入れていかないといけません。
「道(TAO)に生きる人は、日に日に失っていくことを目指す。」
あなたがこのような状態から抜け出すには、「理想の自己」を維持することをあきらめなければなりません。
無理しない程度に手をゆるめる事が出来るなら、まだ救いはありますが、完全主義とは例外を許してくれません。
あなたは押し入れの奥に隠してしまった本来の自分が、外に現れるように周りの「理想の自己」を捨てていくことをしなければなりません。
「どんどん無くしていってついには空っぽになった時、そこに無為がある。
何もしないことによって、すべてがなされる。」
作り物の「理想の自己」を捨てても大丈夫になれば、あなたは意識して行動しなくても安心出来るようになります。
あなたの思っていた「理想の自己」とは理想でしかないこと。
相手にしていると思っていた社会というものは存在せず、ひとりひとりの人間が相手であり、そこにはあなたにイエスを言う人もノーを言う人もいるのだと言うこと。
完璧な対応など期待できるものではないこと。
それらは実現不可能であることに気づいて、無理なことをやるのをあきらめたとき、そこには自発的な行為が生まれてきます。
社会は私達自身がつくりだして、作り続けています。
当然そこに現れるのは、私達自身の外の基準に合わせようとする姿勢です。
ですから社会がそれを要求してくると言うのも1面の事実かも知れません。
しかし根本にあるのは、あくまであなた自身の本当の自分に対する不安や自信のなさなのです。
原因は社会にあるのでも、あなたの努力が不足していることでもなく、向けるべき対象を間違えているところにあります。
「成功する○○の法則」や「◇◇完全マニュアル」など必要だと感じないのが健全な状態の筈なのです。
その時起きることに、その都度対応するのであって、万能の対応を求めるなどできないことを知ること。
結果はいつもあなたの望むとおりにはならないのが当たり前だと、すでに知っていたはずのことを思い出すことです。
それを隠していたのは、あなたの動的に変化できない知識が生み出すものであったことに気づくことです。
あなたの寄せ集めの知識が「何もしないことによって」、それまで作り物の自己では出来なかったことが「すべてがなされる」のです。
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