あの人のいうことは理解できない2
ところで、読みにくい文章とは言っても、文章自体の書き方が悪いとか、よくまとまっていなかったり、主旨がはっきりしないという場合もあります。
そういったものは、今回の話題とは直接関係ないので除外して考えます。
あなたは主旨のよく解る、うまく書かれた文章を読んでいるとします。
あなたは、読み始めるとすぐに、すらすら読めて嬉しくなってくる文章に出会います。
あなたは、何度もうなずきながら、いいことを書くなあと感じつつ読み進めることができます。
それは、あなたの考えと一致しているし、あるいはあなたの曖昧だった考えを、うまくまとめて教えてくれるものです。
それは、あなたに抵抗を起こさせないし、あなたの考えに自信をもたらしてくれます。
ひとは、自分の考えていることを、他の人がその人の言葉で書いてくれるのを見ることが好きです。

おそらくそれは、あなたの考えが自分だけのものでないと知らせてくれて、あなた自身の考えに自信を持っていいのだと教えてくれるからかも知れません。
あるいは、あなたの孤独な感じを癒してくれるのかも知れません。
さて、その一方で、あなたは10行も読まないうちに、何か違和感を感じ始める文章というのもあります。
あなたは、最初の部分を読んだだけで、「この人は間違っている」とか「これはよく解っていない人の考えだ」とか思い始めるのです。
あるいは、それはなにかこの文章を読むと自分が不安になると、予感させるものかも知れません。
あなたは、もしそれ以上読まなくてもいいとしたら、そこで読むことをやめてしまうかも知れません。
どうしても読まないといけないとしたら、最初の先入観にとらわれたまま、その考えを拒否しながら読むことになるかも知れません。

すべてがそうだとは言いませんが、このような文章は、今のあなたのありかたに対する、挑戦だという考えをもたらすのです。
あなたは、わき起こってくる抵抗を感じるのです。
あらかじめ、拒絶する構えが出来上がっていると、読んだフリをして忘れてしまおうとするかも知れませんが、よく注意してみていれば、そこにはあなたの抵抗が存在します。
その考えを間違っていると否定するか、そんなことは考える必要ない馬鹿げたことだと考えるか、なんとか理由を探して自分を納得させたくなるのです。
正直なところ、そんな自分を不安にする可能性のあることには、近づきたくないのです。
その文章が言っていることは、あなたが避けている問題に直面させる内容なのかも知れません。
あるいは、それを受け入れると、今の自分の自信がぐらついてしまうと感じるのかも知れません。
いずれにしても、あなたはそこから目をそらせたくなるのです。
ところで、最近のニュース番組では、必ずといっていいほどコメンテーターなる専門家が登場します。
あなたが、白黒つけたい問題を、どちらにすればいいのかを、あなたに変わって考えてくれる人です。
あなたは、お気に入りの番組を見て、自分の今の考えを維持させてくれると安心するのかも知れません。
あるいは、チャンネルを変えたくなる考えを聞かされるかも知れません。

では今回のポイントになる点に話を進めましょう。
あなたが抵抗を示すことというのは、あなた自身の潜在的な問題を明らかにしてくれるものである可能性が高いのです。
それは、いまは見たくないと思っていて、見ないようにしていますが、何度もあなたの前に現れて問題を感じさせることになるものなのです。
問題が存在しなければ、そもそも抵抗を感じることはありません。
このようなとき、どう扱うかはあなたの自由です。
今はまだ、その時でないと思えば、先に延ばすこともできます。
いずれその問題に直面するときが巡ってくるのだから、いま考えてみようと正直に思うなら、あなたは一つの障壁を乗り越えるチャンスとなるかも知れません。
あなたが、今のままを保護したいと思っている考えと、それに対立するか、あるいは今の自分の自信をぐらつかせるような考えが、そこに現れているのです。
二元対立する考えは、どちらか片方に寄ってしまうことで、反対側を見えなくする対処もありますが、それでは、いずれ反対側に振り子が振れてきたときに問題を再現することになります。
両方の存在を受け入れて、その対立を超えていくことは、決して易しいことでもないし、今の自分を一時的に不安定にするものかも知れません。
しかし、その見返りは、充分大きいものになるでしょう。
そんな考え方は、とんでもないと信じていたことが、実はそうではなかったのだと発見をもたらすかも知れないのです。
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テーマ : モノの見方、考え方。
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