今日はいい日だった
「今日はいい日だったな・・・バカなことはひとつもしなかった・・・」
B.ルーシー
「じゃあ、何か気のきいたことはしたの?」
A.B.
「・・・沈黙・・・」
わたしたちの普段の暮らしでは、Aのように悪いことが起こらなかったことを喜ぶか、Bのように役に立つ働きをできたかどうかの反省が、メインテーマになりやすいようです。
片方によかった出来事、反対側に悪い出来事をおいた軸上で、今日の自分を評価しているかのようです。
しかし、よかった、悪かったと感じる評価はいろいろな要素が入り交じっていると考えられます。


仮に、客観的な出来事の評価軸(現実の軸)、あなたが考えた評価軸(思考の軸)、あなたが感じた評価軸(感情の軸)というものを想定してみましょう。
現実の軸 よかった <----------------|------------------> 悪かった
思考の軸 よかった <----------------|------------------> 悪かった
感情の軸 よかった <----------------|------------------> 悪かった
現実の軸は、あなたがどう考えていたかや、どんな気分でいたかに関係なく、現実に起きたことを評価します。
思考の軸では、あなたの考える物事の評価軸です。
これはあなたの普段の思考パターンに大きく影響されます。
思考パターンは人それぞれ無数に存在するでしょう。
チャーリー・ブラウンのように失敗をまず思い出して悲観的に物事を捉えやすい。
自分の努力の度合いで物事の結果も決定されるという信念を持っている。
自分の考えたことが現実を左右すると信じるひとである。
自分の考えを持ってはいけないと信じ込んでいる。
などなど。
感情の軸は、あなたが感じる出来事の善し悪しを軸にしたものです。
これはあなたが普段抱きやすい感情傾向に大きく左右されます。
基準になる感情の位置は、ひとによって異なります。
基準が悪い方に偏っているひとは、まん中くらいの出来事であっても、いつもよりよく感じられるかもしれないといった感じですね。
3つとも仮想の軸ですが、特に思考と感情の軸は、お互いに影響しあうものですから、独立した軸としてみるのは難しいかも知れません。
思考が感情を生み出しますし、逆に思考は感情に影響されてしまうからです。
さて、わたしたちが1日を振り返ったとき、いい日だったと感じるかどうかは、どのように決まるのでしょう。
思考は、もともと物事の問題を解決する方向で働くものです。
現実の軸で結果がまん中だったとすると、思考は出番がないので退屈します。
退屈なので、なにか問題を作り出そうとするかもしれません。
いつも気になっていることを思い出して、特に必要も無いのに、今日も考えておくことで満足しようとします。
あるいは、他の人との関係において、おなじみの感情を味わうというゲームを演じたくなるかも知れません。これはあなたの感情の軸に影響されます。
感情の軸からみて、刺激が足りないと思えば何かイベントを発生させようとするのです。
あなたの思考パターンからして、ほどよい出来事が起きると、リアルに感じ適度な満足感を得られます。今日は安心して眠れると感じるかも知れません。
あなたの思考パターンでは手に負えないような出来事が起きると、あなたはどう考えていいのかわからなくなり、いつもの思考パターンが役に立たないという事実に直面します。
あなたは、新しい思考の拠り所をさがす必要を感じることになります。
そんな場合には、現実の軸と比べて大きく偏った思考の軸を作りあげるかも知れません。
たとえば、これは見かけほど重大な問題ではないと過小評価しようとする適応の仕方をするのです。
逆に大した問題が無いと、いつもは無視しているような小さな問題が、格上げされて考えるべき問題になったりします。
以上書いただけでも結構入り組んできましたが、今日がいい日だったかどうかは、実は現実の出来事で決まるような単純なものではないだろうと想像できます。
それでは、どうやって混乱しないで、自分とつきあっていけばいいのかというのが問題ですね。
まず、「現実の軸」にできるだけ忠実であればいいかというと、そんなに簡単ではないのです。
それは、思考や感情というのも、あなたにとっては現実であるからです。
出来事からどんなに遊離していようと、いまのあなたにとっては、あなたの思考や感情がリアルなものなのです。
それらをむりやり変えてしまっても、見せかけの自分と本心からの自分を、分離させてしまうだけです。
まずは、あなたの思い込んでいる「わたし」がどんなものかに気づくことです。
それには、これこそがリアルな自分だと思えたとしても、いまの「わたし」とは誰かと問いかけてみることです。
ほとんどの「わたし」とは、あなたが両親や兄弟、身近な人達から取り込んだ信念から出来上がっています。
あまり「これは、わたし独自の考えだ」というような幻想を持たない方が、柔軟に対処できると思います。
思い込みや信念を見分けるには、それに対する反論に対して自分がどのように反応するかが目安になるでしょう。
他の人からの反対の気配を感じただけで、動揺し始める自分を感じたら、その正しさを守ろうとする防衛が働いているということです。
それがどれほど強いかで、あなたの思い込みも発見できるのではないでしょうか。
混乱の原因である、あなたが作りだした「守るべき自分」を無くしていくということです。
守ろうとする自己を抱えることは、あなたにそれを維持するためのエネルギーを使わせ、価値観にはゆがみを作り出します。
柔軟な発想ができるほど、あなたの思い込みは取り除かれてきていると言えるでしょう。
参考
いいことから始めよう―スヌーピーと仲間たちからの生きるヒント
エイブラハム・J. ツワルスキー 新潮社 / 1995-02
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