バランスを取り戻すための見落としがちな事実
「○○君は、どうしていつも◎◎なの」というように、偏った見方をしてしまうのです。
しかし、誰であろうと、「いつも」同じ傾向ばかりを示すわけではありません。
おとなしい子が、思いがけず、何かの反動でわがままなことを強く言い張ったりすると、すっかい慌てて、信じていたことが裏切られたように思ったりしてしまいます。

このように、人にはいろんな面があることは、しばしば忘れ去られてしまうのです。
子どもには、親から、いろんな自分がいて、全体でバランスを取り合っているものだ、ということを教えてあげた方がいいでしょう。
そして、子どもを偏った見方で見るという親自身が、実は自分のことも一面的にかたづけてしまおうとしています。
そのように、多面的な見方が出来なくなるのは、いろんな理由があるかも知れませんが、ひとつは普段の人間関係の処理の仕方に起因するのかも知れません。
わたしたちは、普段の会話では、「わたしは○○な人間だから、そのつもりで扱って」というメッセージを送りがちなのです。
それは、ある意味で、人と人の関係を分かりやすくする効果があるのですが、同時に自分自身を一面からだけみた存在に固定してしまいがちです。
実は、わたしたちは、こうした会話をしながらも、どこかで自分の見せていない面も理解して欲しいという欲求も、持ち合わせているわけです。
相手がカウンセラーのような存在であれば、そのような普段見せない面も、うまく引き出してくれて、その存在にも価値を見いだし、光を当ててくれます。
そういったやりとりから、なぜか自分を見直す勇気が湧いてきたりするのは、自分の普段見せていない一面にも、発言したいという欲求が存在していることを物語っているのでしょう。


だれかが「自分はこういう人間だから、しかたないんだよ」とあきらめの言葉を言ったとしても、そこには、そうでない自分を誰かに見つけ出してもらいたいという、救いを求める訴えが含まれているのかも知れません。
毎日が同じことの繰り返しに見えて、ちっとも元気が出てこないという、閉塞感があるときには、表に出ることのない自分が、忘れ去られているからかも知れません。
ダメ元で、いつも大したことじゃないと、軽くあしらわれている自分に市民権を与えてみましょう。
あれこれ考えてもダメなときは、思い切って全く違う事をしてみないと、看板をすげ替えているだけで何も変わりません。
ふだんから、やりたくても先延ばしにしていたり、時間を取る余裕がないといって、後回しにされ続けていたことに対して、思い切って時間を取ってみましょう。
馬鹿げてると思わずに、騙されたと思ってやってみて下さい。
「そんなことは、大した問題じゃない。時間の無駄だ。」と言う声が聞こえくるかもしれません。
しかし、その考えは、現在支配的な自分が考えている意見なのです。
それに従うかぎり、隠された自分は登場せず、現状は打開できないでしょう。
社会的な意味での重要なことと、あなたの内面での重要なことは、尺度が全く違います。
全く何の役にも立たないことが、あなたが元気を出すには必要だったということは、よくあることではないでしょうか。
偏った支配的な自分から、追いやられていた自分に光を当てて、バランスを取り戻してみましょう。
他人の意見に耳を傾けなさい。
一番聞きたくないことを言う人が、
一番大切なことを教えてくれることも
あるのだから。
ゼリンスキー
『今日が楽しくなる魔法の言葉』 ダイヤモンド社 / 2003-09-20
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