
以前どこかで登場した、退屈なお殿様と町娘のお話の別バージョンです。
むかしむかし、昔話のだいすきなお殿様がおりました。
お殿様は、ひまになると「たいくつじゃ、だれか昔話をしてみせよ!」と家来に命じます。
家来たちはしかたなく、昔話を考えて、お殿様の相手をするのですが、
「そのはなしは前にも聞いた。もっと違うおもしろい話をしろ!」と
ちっとも満足してくれません。
昔話にほうけていないで、もっと城下の治世に精を出して欲しいのに・・・
一計を案じた家来たちは、昔話をできる人間をぼしゅうしてみようと思い立ちます。
お殿様に「もう昔話は充分じゃ」といわせたら、ほうびをつかわすとおふれを出しました。
いろんなひとがお殿様に昔話をしにやってきますが、毎日のように昔話を聞いてきたお殿様には、どれもどこかで聞いた話にしか思えません。
ある日、わかい町娘がやってきて、わたしがお殿様にお話しましょうと言います。
「お城の蔵の米だわらの影に、ネズミが隠れていました」
「いっぴきのねずみが出てきて、ちゅ~と鳴くとたわらの影に隠れてしまいました。」
「しばらくすると、べつのたわらの影から、もっとちいさいねずみが出てきて、こんどはちゅ~ちゅ~と鳴きました。」
お殿様は、どんなはなしが続くのか、鳴き方に何か意味があるのかと興味を惹かれます。
「うんうん、それからどうした?」
「次の日になりました。きのうとは違うたわらのかげから、大きなネズミが顔を出し、ちゅ~ちゅう~ちゅう~と鳴きました。・・・・、ちゅう~ちゅう~ちゅう~ちゅう~ちゅう~ちゅう~ちゅう~ちゅう~」
お殿様は、同じ事の繰り返しに飽きて来ました。
「もういい、そんな話はおもしろくない。ほうびはやれんぞ!」
「お殿様、話はこれからです。隣の蔵には、かめが隠れています。かめは出てくると、首を伸ばして、ぐるっとひとまわしすると奥に引っ込みました。しばらくすると、またべつのかめがでてきて・・・」
「もういい、こんどはかめか、かめが何度首を回そうと面白くはないぞ!私は聞いたこともない昔話が聞きたいのだ。」
「お殿様、こんなわかい町娘がえらそうな話をするのをお許しくださいませ。
お殿様が退屈なのは、他人の体験でご自分を満足させようとしているからではございませんか?それよりも自分で何か経験してみれば、それ以上におもしろいことなどないことが、お分かりになると思います。」
「昔話ではなく、いま現在起こっていることに興味を持たれたらどうでしょう?
お城にこもっていないで、城下を視察なさってみたらどうでしょう。
城下では、みんな働くことに忙しくて退屈を感じるひまがありません。しかしそれよりも、自分で参加しているから退屈しないのです。
なかには、なまけてぐうたらしているものもおりますが、そのような人間はかならず、人のせいにしたり、昔は良かったといってみたり、面白い人間がいないから自分は退屈なのだと思っております。
さまざまな人間を観察して見られたら、昔話などよりずっと面白いことがご覧になれるでしょう。」
「城下をご覧になってみれば、お殿様にしかできない方策が思い浮かぶかもしれません。きっと退屈などしているのがもったいなくなってくるでしょう。」
お殿様は、町娘にほうびを与え、それからは城下のちせいにも精を出すようになりました。
「たいくつなものは、私に会いに来なさい。仕事を与えよう」と家来に命じました。
退屈だと感じるのは、本当はもっとやりたいことがあると訴えている自分がいるのかもしれません。
やりたいことがあるのに、現実はそうさせてくれない。したくないことばかりやらされていると感じるから退屈なのです。
しかし、それは本当でしょうか?
だれかがあなたを制限しているのでしょうか?
社会があなたの自由を奪っているというのは本当でしょうか?
「本当にやりたいことへ踏み出すのは恐い。」
これがあなたの退屈の原因かもしれない。
怖いから退屈でも今のままを我慢するしかないと思っています。
しかし、見方を変えれば、退屈なのは他にやりたいことがあると、あなたに告げているのです。結果がどうなるかわからなくても、もういい加減昔話をあきらめて、そこから一歩踏み出そうと決心すれば自由が待っています。
恐いけれど、どうやっても出来ないというものではない。
お殿様のように、思いっきり退屈を極めてみれば、そこから抜け出す踏ん切りが付くかもしれません。
「もし誰かが、その考えは正しい、やってみれば必ずうまくいくと応援してくれるなら、それを実行するだろう。」
そんなことを考えているのなら、待つのをやめて、自分で動いてみましょう。そういってくれる人が、現れそうにもないのなら、その許可を自分で出すしかないのです。
他人の言葉で動いていれば、うまくいかないとその人のせいにする言い訳もできる。
そんなことを考えているなら、あなたは一番大事な自分の中からの訴えを台無しにしてしまいます。一番いいのは、自分で自分自身に許可を与えること。
そして結果が自分の基準とずれていたからといって、自分を責めようとしないこと。
自分が求めた成果にたどり着かなかったとしても、無駄に過ごしたとなどと思わないこと。
もっとうまくできたはずだと、果てしない改善命令を出し続けないで、何ができたかを振り返ってみましょう。
「理想の成果」に生きるのではなく、「現実に何をやれた」かに目を向けてみましょう。
結果が出ることばかり探さないで、結果がまだ出ていないものがあるだけと思って、自分が成し遂げたことを見なおしてみましょう。
そうすれば、動けない自分はいなくなります。動かないまま貴重な時間をムダにするのがバカバカしくなります。
もっと自分で選択しましょう。
他の人に言わせずに、自分で決めて断行するのです。
今の課題を本当にやりたいのか問い直してみましょう。
本当は重要でないとわかったら、いままでどうせダメと思ってやらずにいたことを、一つでも実行してみましょう。
どうしてもやらないといけない事など、もともと何も有りはしないのです。
「あるべきこと」ではなく「あるがまま」を基準にしましょう。
いま目の前に見ている巨大に見えるひとは、あなたの過去が作り上げた幻想にすぎない。
複数のひとが同じ意見を持っていると思うのは、あなたの過去が作り上げた幻想にすぎない。いまに照らしてみれば、ひとりひとりは正当な大きさでしかないし、集団であなたに何かを言っているわけではないとわかるでしょう。
いまできることを完璧にやろうと考えないすぎないことです。
不完全でも、いつでもいまが本番です。
不完全な練習と、完璧な本番が待っているというモデルにだまされないことです。
良くも悪くも、いまやっていることが、いまできる最善のことだと信じればいい。
実際その通りなのだから。
退屈なのは、まわりが退屈な人ばかりだからではなく、あなた自身が退屈そのものだからなのです。
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ジャンル : 心と身体